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日本語学校の専任って授業以外に何をするの?~誰よりも詳しく解説!~

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日本語教育業界で安定するためには、やはりどこかの学校で専任や常勤として働くのがいいかと思います。

 

しかし私自身、専任になる前に「専任の仕事は何があるのか?」あまり具体的なイメージが湧かないままだったので、入ってから苦労したりご迷惑をおかけしたりすることもありました。

 

授業は週5日、午前または午後に入るのですが、授業以外の仕事は非常に多岐にわたり、専任になってから3年経った今でも、授業準備を家でやらざるを得ないこともしばしば…。

 

そこで、授業以外の専任の仕事について、かなり細かいものまで具体的にお話しようと思います。

 

 

目次

 

 

1.学習に関すること

・教科書選定、カリキュラム作成

カリキュラム作成者が担任教員とともに、クラスのレベルや進度・雰囲気に合わせて教科書を選びます。

主任教員や経験年数の多い人がカリキュラムを作成することが多いです。

過去のクラスと同じ内容になるとは限りませんので、かなり時間がかかるようです。

 

・テスト作成

レベルや教科書ごとに、授業内容を網羅した中間・期末テストを作成します。

授業を週に5日こなしながら作るのはかなり大変で、週末にやることも多いです。

主任教員は、そのテストが適切かどうかチェックします。

教科書の課のまとまりごとにテストを実施する学校もあるようです。

 

・教材作成、準備

適切な教科書がなかった場合、専任が教材を作成することがあります。

例えば、中級の作文テーマを考えたり、ディスカッションの準備をしたりします。

また、テキストの一部をコピーします。著作権に注意

 

 

2.クラス担任

・学生の観察、コミュニケーション

これは私が一番大切だと思っていることです。

体調や言動、見た目に異変がないかどうか観察し、コミュニケーションを取ります。

1~2ターンの日常会話をするだけでも盛り上がり、学生は「日本語を話せた」と嬉しそうな表情をします。

また、そこから思わぬ情報を得られて、トラブルを未然に防げたり、学生の人間関係が分かったりします。

さらに、授業では発言の時間が限られているので、会話を通して学生の日本語レベルもよく分かり、授業の導入・例文に使える内容を引き出すこともできます。

 

・学生の指導

留学生は20歳前後が多いのですが、私自身、予想以上に学生が子どもっぽいなという印象を受けました。

授業態度や時間管理、考え方、ルール、マナーなどを指導しなくてはいけません。

例えば「あいさつ時、授業中は帽子を脱ぐ」「ごみの捨て方」「ながら運転や二人乗りの禁止」などです。

 

彼らは日本の常識を知らないですし、日本人は真面目な人が多いので、初めに指導してあげなければ後で困ることになります。

頭ごなしに怒るのではなく、「学生が後々困らないように、その行為が悪い理由を説明して、叱ってあげる」というイメージです。

 

・成績管理

中間・期末ごとにテスト、作文、会話などの結果をまとめて計算し、成績を出します。

 

・他の教員との連携

日本語学校はチームティーチングなので、一つのクラスを3~5人程度で教えます。

しかし、授業日誌での連絡のみでは分からないことも多いので、ときどき直接「今日はどうでしたか?」などと聞きます。

そこで質問をいただいたり、私自身も悩んでいることを相談したりして、クラスの課題を解決していきます。

 

・お知らせやホームルーム

お知らせというのは、イベント等の告知、テストの告知、進学先の紹介などのことです。

ホームルームでは、その時期に必要な知識を教えたり、学生自身に考えさせたりします。

例えば、進学の時期になれば面接時の服装を教えたり、志望動機を考えたりします。

 

他に

・ミーティングでクラスの様子、学習状況などを報告

・クラスの配布物の準備

・席替え

などがあります。

 

 

 

3.進学

・進学面談

2年目の7月頃から進学説明会が行われ、10月頃から願書提出が始まるので、それ以前に面談を行い、希望進路を明確にし、学生のレベルにあった進学先を勧めます。

 

・書類の準備

オープンキャンパス等に参加して学校が決まったら、願書等の書類を準備します。

日本人の学生と違って国内に保証人がいないので、在留カードや通帳のコピー、アルバイト先の給与明細、住民票、保険証のコピーなど様々な書類を準備しなければいけません。

また、学生に質問しながら、オリジナリティのある志望動機を完成させます。

 

・証明書や推薦書の発行

校長や主任教員が、証明書や推薦書の発行を行います。

 

・面接練習

日本人の学生は、AO入試でなければ、学力さえあれば合格しますが、留学生は必ず面接があります。

日本語の問題というより、自分の考えを適切にまとめて分かりやすく話せない人が多いので、彼らの考えを「これでもか!」というところまで引き出して、来日のきっかけから将来の展望までのストーリーを美しくまとめます。(笑)

何度も練習をして、そのストーリーが自分の言葉で話せるようにしていきます。

 

他にも

・進学説明会の参加、開催

・大学・専門学校への対応(来客、電話対応、他の教員への周知)

などがあります。

 

 

4.イベント関連・外部試験

・イベント開催

入学式と卒業式はもちろん、日本の文化を体験したり、親睦を深めたりするために、遠足、運動会、パーティー、茶道・書道体験などがあります。

会場の予約申込、備品の準備、バスの手配、教員の役割分担、当日のスケジュール決めなどをします。

 

その他にも

・外部試験(日本語能力試験日本留学試験)の申込

避難訓練の実施

・健康診断の実施

などがあります。

 

5.教員の管理と教育

こちらは、主任教員がメインになる業務です。

 

・講師募集、面接

・講師会や勉強会、研修の実施

・授業やテスト等のマニュアル作成

 

 

6.学生の生活関連

これらは「事務」「生活」担当のスタッフがメインになる業務ですが、専任が担当する場合もあります。

 

・注意喚起(例:台風、病気、長期休暇中のトラブルなど)

・出席率が低下、授業態度が悪化している学生への生活指導

・病気やけがをしている学生を病院に連れて行く

・入国したばかりの学生を空港へ迎えに行く

・アルバイト先への対応(学生の紹介・トラブル対応など)

・学生のアルバイト把握

・寮の管理・清掃

 

 

7.事務関連

こちらも主任教員または「事務」「生活」「経理」担当のスタッフがメインになる業務ですが、専任が担当する場合もあります。

 

・入管への報告

留学生を受け入れることができる「法務省の告示校」で居続けるために、教員の人数、学生の在籍数、出席率、進学先、試験の結果などを報告します。

 

・「日本語教育振興協会」などへの報告

上記と同じ

 

・ビザ申請

留学生が日本語学校に個人で申し込むケースは少なく、たいてい「送り出し機関」と呼ばれる、いわゆる留学エージェントのような会社を通して書類を準備します。

その書類の量は膨大で、翻訳も必要で、申請に時間がかかるので、入学時期の数か月前から準備して「入国管理局」にビザ申請をします。

 

・ビザ更新

学校によって留学ビザの在留期限が異なりますが、在学期間である2年のあいだにビザ更新が必要となります。

日本語学校の入学時期は4月、10月とあり、年に複数回、更新業務があります。

さらに、新入生のビザ申請の時期と、在校生のビザ更新の時期がかぶることもあるので大変です。

ビザ更新には、過去のアルバイト情報すべてが必要になりますので、学生に給与明細を集めさせないといけません。

 

他にも

・学費の徴収

経理(勤怠管理、コマ給・事務給・交通費の計算)

などがあります。

 

 

8.雑務

その他にも細かい雑務があります。

 

・校舎の管理・清掃

・お茶出し

・電話対応

・納品チェック

掲示

・教材やプロジェクター・備品の購入や管理

 

 

まとめ

 

とりあえず私の今思いつく限りの業務を挙げてみました。

 

授業以外にこんなにやることあるの!?と驚かれたかもしれません。

 

これらのすべての業務を一気に引き受けるわけではありませんが…私は年々仕事が増えていっております。(笑)

1~2年目は本当に忙殺されていましたが、今は成長し、ある程度余裕を持って取り組めています。

 

専任として応募される際には、どこまでの業務に関わるのか詳しく聞いてみることをおすすめいたします!

日本語学校の時間割・1年のスケジュール~家庭と仕事の両立はできる?~

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本日は、

日本語学校の1日のスケジュールってどうなっているの?

日本語学校ってどんな1年なの?

・家庭と仕事の両立はできるの?

と疑問に思われている方のために、お話したいと思います。

 

目次

 

 

日本語学校の在学期間とコース

 

まず、日本語学校の学生の在学期間は法務省で2年以内と定められています。

法務省:日本語教育機関への入学をお考えのみなさまへ

 

ですので、1年半~2年間のコースを設置している学校が多いです。

留学生の入学時期は基本的に4月、10月で、前期4~9月、後期10~3月と分けられています。

海外の学校の卒業時期は夏なので、10月入学の学生も多いです。

7月、1月に入学できる日本語学校もあります。

 

ちなみに、それにともなって日本語教師の求人は1~3月、6~8月に増えます。

※それ以外の時期に募集がかかっている学校は、何らかの理由で欠員が生じたのだと思いますが、年に何度も募集している学校はそれだけ退職者が多いということで、敬遠したほうがいいです。

 

 

日本語学校の1年間のスケジュール

 

2年コース・1年半コースの場合(学習・進学に関して) 

 

  学期・授業(2年)

   授業(1年半)

    イベント

4月

前期開始

初級(N5~N4)

 

入学式

7月

 

 

第1回 日本語能力試験

8月

 

 

夏休み3~4週間程度

9月

前期終了

 

秋休み1~2週間

10月

後期開始

初中~中級(N4~N3)

 

初級(N5~N4)

1年半コースの入学式

11月

 

 

第2回 日本留学試験

12月

 

 

第2回 日本語能力試験

12~1月

 

 

冬休み1~2週間

3月

後期終了

 

春休み3~4週間

4月

前期開始

中~中上級(N3~N2)

 

初中~中級(N4~N3)

 

6月

 

 

第1回 日本留学試験

7月

 

 

第1回 日本語能力試験

7月頃~

 

 

オープンキャンパス

進学説明会

8月

 

 

夏休み3~4週間

9月

前期終了

 

秋休み1~2週間

10月~

後期開始

中上~上級(N2~N1)

 

中~中上級(N3~N2)

進学先へ願書提出、面接

11月

 

 

第2回 日本留学試験

12月

 

 

第2回 日本語能力試験

3月

後期終了

 

卒業式

 

前期や後期が終了したら、担任や教員の入れ替え、また学生がクラスのレベルに合っていない場合はクラス移動があります。

 

チームティーチングなので、1クラスの教員数は3~5名程度で、1週間の中で曜日が決まっています。

 

勤務例

 

    非常勤Aさん

   非常勤Bさん

    専任Cさん

勤務校①の1組(PM)

勤務校の1組(AM)

1組(担任クラス)

勤務校②で5組(PM)

休み

2組(担任クラス)

休み

勤務校の2組(AM)

1組(担任クラス)

勤務校①で2組(PM)

休み

3組

勤務校②で6組(PM)

休み

2組(担任クラス)

 

小規模の学校でなければ、半年ごとに担当するクラスが変わると思っていてください。

非常勤の先生は、学期終了前に、自分の勤務希望を提出します。

 

長期休暇中は授業がないので、非常勤の先生方は日本語学校の収入がありません。

主婦の方や定年退職後の仕事にされている方も多いので、この期間に旅行に行ったり、子育てに専念したり、他の仕事をしたりするようです。

 

 

 

日本語学校の時間割・1日の授業内容

 

平日に午前授業のクラスと、午後授業のクラスがあり、45~50分の授業を行う学校が多いです。

 

実は、1日の授業時間は意外と短く、3.5~4時間の学校が多いです。

 

 

時間割の例(午前/午後)

9:00~9:45/13:30~14:15  1コマ目

9:55~10:40/14:25~15:10 2コマ目

10:50~11:35/15:20~16:05 3コマ目

11:45~12:30/16:15~17:00 4コマ目

 

4コマ同じ先生の学校がほとんどだと思いますが、1コマずつ先生が変わる学校もあります。

また、試験対策の時期などは、時間が変更になる場合があります。

 

ある日の授業内容の例

 

      A校

      B校

1コマ目

小テスト、漢字、発音

文法、発音

2コマ目

メインテキスト(文法)

聴解

3コマ目

メインテキスト続き

読解

4コマ目

作文/聴解/読解

作文

 

非常勤講師の場合、授業の30~40分くらい前に、学校で教材コピーなどをします。

 

授業後はテスト採点や宿題チェックなどがありますので、さらに1~1時間半ほど拘束されます。

この時間には事務給があり、時給1000円程度の学校が多いようです。

 

 

まとめ

日本語学校の1日・1年を具体的にイメージできましたでしょうか?

 

小さいお子さんがいても、仕事と家庭を両立されている方はたくさんいらっしゃいます。

 

もちろん、周りの協力も必要ですし、急に毎日4コマ授業をするのは、準備にかなり時間がかかると思いますので、週に1〜2日からでも始めてみてはいかがでしょうか。

 

この状況下で、2020年度の留学生の入国許可が下りていないので、求人募集が行われている学校はそう多くないですが、

日本語学校以外にもオンラインレッスン、マンツーマンレッスンなど日本語教師として働ける場所があります。

 

私自身、ダメ元で応募してみたら上手くいった!ということがありましたので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

「日本語教育の推進に関する法律」で何が変わる?~基本的な方針を解説~

 

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2019年6月28日に「日本語教育の推進に関する法律」が公布・施行されました。

 

 

2019年末時点で、在留外国人の数は約293万人(人口の約2.33%)にまで達し、過去最高を記録したそうです。

 

また、新たな特定技能ビザも2018年4月に施行され、今後も在留外国人の増加が見込まれることから、

彼らが日本語の問題で社会から孤立しないようにするために、国を挙げて日本語教育に力を入れていくことになりました。

 

 

そして先月、2020年6月23日、法律よりもさらに具体的な、「日本語教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針」が策定されました。

日本語教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針の閣議決定について | 文化庁

 

 

この方針の特徴や、大きな変更点について解説していきます。

 

目次

 

 

1.外国人児童について

 

まず、この方針で中心的に扱われているのが、外国人児童の教育を推進することだと感じました。

 

2019年の文部科学省の「外国人の子どもの就学状況等調査」によると、

日本語指導が必要な外国人児童は5万人以上おり、そのうち約2万人は就学していない可能性がある、または就学状況が確認されていないのだそうです。

 

これは大きな問題ですね。

 

国によって、教育のシステムも教育に対する考え方も違いますし、日本語の問題で、自治体から正しい情報が伝わって いない可能性もあります。

 

その子どもたちは、将来どうやって生きていくのでしょうか。

 

そこで、

・公立学校に外国人児童を受け入れられるよう、日本語教員の養成および配置をする

・公立高校入試で、帰国・外国人生徒に特別枠を設けるなど、配慮をする

地方公共団体が就学状況を把握し、保護者に分かりやすく情報提供をし、就学を促進する

・外国籍の生徒が約8割を占める夜間中学を、全ての都道府県や指定都市に少なくとも一つ設置する

・地域の日本語教室のICT教材、オンライン化を促進

 

など様々な具体例が挙げられていました。

 

マイノリティの方を見過ごさない社会にならなければいけません。

 

 

2.留学生に関して

 

留学生に関しては、就職の支援を行うというのがポイントです。

ご存知の通り、留学生数は右肩上がりです。

※ただし2020年度の学生は、新型コロナウイルスの影響で、ほとんど入国できていない状況です。

 

しかし、せっかく大学に進学しても、就職活動の知識がないあまりに、うまくいかないケースが多いようです。

 

 

就職活動とは、基本的に孤独な闘いです。

 

・就職活動のスケジュール

・就職活動のマナー

・自己分析

エントリーシートの書き方

・企業研究

・面接の対策

・就職後のビジネスマナー、ビジネス日本語

など、留学生だけでなく日本人にとっても、自ら動かなければ、分からないことだらけです。

 

そこで、

・大学で「ビジネス日本語」の教育プログラムをつくる

・大学や専門学校が、企業と連携して就職のサポートを行う

 

などの対策を講じるよう示されました。

 

 

3.働く外国人に関して

 

働く外国人に関して言えば、

・日本の価値観

・社会人としてのルールやビジネスマナー

・仕事に関する専門的な日本語

などを、彼らがすべて知っているものと考え、企業側の配慮が足りないこともあると思います。

 

そこで、

・日本人の社員が、外国人社員とのコミュニケーションの仕方を学ぶ

・事業主が、仕事に関する専門的な日本語の教材開発を支援する

・労働法、雇用システムなどの労働に関する常識を研修で教える

 

などの例が挙げられました。 

 

企業が労働法を守らず、彼らも知らずに損をしてしまったら、本当に気の毒です。

コンプライアンスを遵守し、彼らが働きやすい職場環境をつくっていってほしいものです。

 

 

4.地域の日本語教育に関して

 

地域の日本語教室の利用者は、働く外国人とその家族、日系南米人、中国帰国者、インドシナ難民など様々です。

 

彼らが日本語学校に通う余裕があればいいのですが、そうでなければ、地域の日本語教室に通わざるを得ません。

 

しかし、外国人がいるのに、日本語教室がない地域もあるそうです。

 また、ほとんどの日本語教室は、ボランティアの方が教えています。

 

そこで、

・日本語教室がない地域に日本語教育の専門家をアドバイザーとして派遣し、日本語教室を開く。

・日本語教室に通えない人には、ICT教材を開発し提供する。

という内容が示されました。

 

地域の日本語教育についても、大きく変わっていくかもしれません。

 

 

5.日本語学校日本語教師の質の向上

 

日本語学校の質については、法務省に「適正校」と認定された日本語学校で様々な課題があることから、2019年8月に基準が厳格化されました。

 

今後、実地調査が行われるなど、日本語教育機関に対する指導が厳しくなることが予想されます。

 

そして、日本語教師の質を向上させるために、新たに国家資格を設け、教師の段階別に研修を行うことになりました。

 

その国家資格の名称は「公認日本語教師」です。

それで、教師の待遇がよくなることが期待されます。

 

日本語教師の資格化に伴い、日本語教師の職業としての魅力が社会により一層浸透し、処遇の改善が図られていくことが期待される。

文化庁日本語教師の在り方について(報告)」

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/92083701_01.pdf

 

 

6.「日本語教育の参照枠」と、「日本語能力の判定基準」をつくる

 

世界には、学習者の語学習得状況を示す際に用いられるガイドラインとして、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)というものがあります。

 

例えば、英語の試験はTOEIC, TOEFL, IELTSなど非常に種類が多いので、〇点ならレベルA、△点ならレベルBというように、点数によって語学力の評価ができます。

 

それに合わせて、教育機関が指導方法を考え、カリキュラムを組むことができます。

 

 

それと同じように、「日本語教育の参照枠」を作成し、それを基にJLPT等の試験と関連付けた「日本語能力の判定基準」を設けることになりました。

 

 

 

7.まとめ

 

この方針を短くまとめると、以下の内容です。

 

①外国人児童をちゃんと就学させて、進学のサポートをしよう

②留学生の就職を、大学と企業がサポートしよう

③企業は、働く外国人が損せず、働きやすい職場づくりをしよう

④在留外国人が誰でも学べるよう、すべての地方公共団体で日本語教室を作ろう

⑤基準を厳しくして、日本語学校と、日本語教師の質を向上させよう

⑥「日本語教育の参照枠」と、「日本語能力の判定基準」をつくる

※ちなみに、この「基本方針」は5年ごとに見直されるということです。

 

 

この方針の中で多かったのが、「連携」という言葉でした。

 

確かにこれまで、在留外国人の対応を、企業、教育機関地方公共団体、政府各々で動いていて、まったく連携が取れていませんでした。

 

そして、彼らの情報が共有されず、日本語能力が十分でないまま、社会から孤立してしまった在留外国人は少なくないのでしょう。

 

今後、新型コロナウイルスが落ち着けば、さらに在留外国人が増えることが予想されますし、すでに今、日本で生活している人たちも多いです。

彼らも私たちも、安心して暮らせる社会を目指していきたいですね。

 

未経験でも専任になれる?~非常勤・常勤・専任の違い~

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日本語教師になりたい人は、まずキャリアプランを考えなければならない」という話は、こちらでしました。

nihongochannel.hatenablog.com

 

では、具体的に最初のステップとして、どんな働き方があるのでしょうか。

 

私の周りでは、国内で非常勤講師から始める人や、先に海外で働いて経験を積むという人が多い印象です。

 

しかし最近、日本語教師の需要が増えているため、未経験でも専任として雇うケースも増えてきています。

私自身、そのパターンでした。

※ただし現在は、新型コロナウイルスの影響で留学生が入国できないため、需要は減っています。

 

今回は、国内の日本語学校で働きたい場合、未経験でも専任になれるのか?というテーマでお話したいと思います。

 

 

まずは、「非常勤」「常勤」「専任」の違いについてです。

※給料については、とある求人サイトを見て、現時点での東京都の平均を書いています。

  

 

 目次

 

 

1.非常勤とは

 

非常勤は、アルバイトまたはパートの労働形態です。

主婦の方や、第2の人生を始められた方も多くいらっしゃいます。

 

未経験者は、1コマ(45分~50分)1600~2000円程度です。

 

まれに担任を持つこともありますが、基本的には授業だけするので、授業をした分だけ給料がもらえます。

ただし、授業のない、長期休暇の期間は給料が出ません。

 

大学院で日本語に関する研究をして修士以上の学位を持っていれば、大学で教えることができ、コマ給がかなり高くなります。

 

 

2.常勤とは

 

常勤は、たいてい契約社員のことを指します。

 

ほとんど専任と同じように仕事をするようですが、中には「常勤」という労働形態が存在しない学校や、短時間勤務をする社員を「常勤」と呼ぶ学校もあるようです。

 

 

3.専任とは

 

専任とは、正社員のことです。

 

担任はもちろん、カリキュラム作成、テスト作成、進学指導、クラス担任、イベント開催、生徒指導、試験の申込、ビザ申請・更新、寮の管理まで何でもやります。

 

学校によって給料は20~30万など幅がありますが、求人募集では「当校規定に基づく」と非公開にしている学校もけっこうあります。

 

ただし、常勤や専任になる場合、注意することがあります。

 

学校によって業務内容や、賞与、休暇などの待遇が異なりますので、面接の際にしっかりと確認をしたほうがいいです。

 

また、上司や経営陣の体制が変わると、仕事内容も変わるので、できるだけ早く学校全体を知っておくことが大切です。

 

 

 

4.未経験でも専任になる方法は?

 

同じ養成講座出身で、未経験で専任になった人が何人かいますが、

未経験でも専任になれるのは、どちらかといえば若い人(20~30代くらい?)という傾向があるようです。 

 

他にも求人サイトを見て、新規校や拡大中の学校、「未経験の方も歓迎!」などの文言がある場合などは狙い目です。

 

これまでの経験が生かせるというアピールをし、熱意を見せると良いでしょう。

 

 

 

5.おすすめの日本語教師の求人サイト 

 

NIHON MURA(日本村)日本語教師・職員求人情報

最も見やすいサイトで、勤務地から検索できます。

求人も多く、更新頻度が高いです。

国内の求人も海外の求人も掲載されています。

 

日本語教師募集情報

まず勤務地から見るのがおすすめです。

スマホよりも、パソコンのほうが見やすいです。

国内の求人が多めです。

 

日本語教師の集い https://www.e-tsudoi.com/db_job/job/job_bbs_list.php

海外の求人掲載が多めのサイトです。

一覧ページには国名しか載っていない場合がありますので、詳細からチェックしましょう。

 

教師募集情報 | 公益社団法人日本語教育学会

大学からの求人募集がほとんどですので、日本語教育に関する修士を持っている方はぜひチェックしてみてください。

 

 

 

 

日本語教師を始めてからのギャップ②業界の闇の部分も

 

お久しぶりになってしまいました!

今回は、日本語教師を始めてからのギャップその②です。

業界の闇の部分もやんわりとお教えしたいと思います。

 

その①はこちら

日本語教師を始めてからのギャップ①留学生のレベル - 日本語教師のちゃんねる

 

 目次

 

 

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1.家族と母国が大好きな人が多い

 

日本の若い人で、家族への愛を公に語る人はそんなに多くないと思います。

しかし、学生たちはいつも、家族に関する例文を作っています。

「家族に会いたい」「家族のために」「家族と電話する」…

 

また、両親が決めたので留学したという人もときどきいます。

 

もちろん親日家が多いですが、母国愛も強いため、しばらくは日本にいるけれど、いつか帰国したいと思っている人が多い印象です。

 

 

2.お金持ちになりたい

 

家族と同じくらい例文でよく上がるのが、お金のことです。

「お金持ちになりたい」と口癖のように言います。

 

一部の留学生は、金銭的な事情を抱えている場合があります。

 

しかし日本では、上陸後すぐに1週間28時間以内はアルバイトをすることが許されています。

世界的に見ても、留学生にアルバイトを許可するのはめずらしいことです。

 

アメリカ、カナダ、中国、フィリピン…基本的に不可

イギリス…1年以上留学など、各種条件あり

韓国…半年後から可能

 

日本政府は中小企業の人手不足解消ができるというメリットがあり、学生はできるだけ親に頼らず学費を稼ぎたいというwin-winの関係が出来上がっているようです。

 

しかしながら、目の前のお金よりも、学ぶことで将来的に稼げる人材になり、家族を助けたいという強い思いがある人も多いです。

 

 

 

3.日本の若者と同じでやりたいことが分からない、または目的が曖昧

 

ある国の学生Aさんは、

母国には私立大学がほとんどなく、国立大学ばかりで非常に狭き門だから、日本で経営学を学びたいと言っていました。

 

また、ある国の学生Bさんは、

母国には企業数が少なく、大卒でもまともな働き口が見つからないので、

日本で働いて、技術と知識を身に付けて、経験を積んでから日系企業で働くか、経営者になりたいと考えていると話していました。

 

 

しかしながら、一部の日本の大学生と同じように、目的なく、友人知人の話を聞いて、日本に留学すれば何とかなると思っている人や、経歴に箔をつけたいと考えている人も少なからずいます。

 

目的がないのに、逆によく留学する勇気が持てたな…!と思いますが。

 

 

または、目的が「とりあえずお店を経営する」というもので、何のお店をやりたいのか、どうしてやりたいのか、どうやったらお店を経営できるのかほとんど考えておらず、非常にざっくりとしている人もいます。

 

例えば、母国の料理のレストランを経営したいのに、母国の料理をほとんど作ったことがない。調理師免許もない。資金をどう集めるのか計画もない。という感じです。

 

でも、目的が何もないよりはマシかなと思います。

 

 

4.希望の大学や専門学校に簡単に合格すると思っている

 

ときどき日本語能力が全く足りないのに、大学の試験を受けたいと言ってくる学生がいます。

それは正直、大学の勉強をなめています。(笑)

 

ティーチャートークで話してくれている日本語学校の授業ですら、ついてこられていないのに、大学教授の話を聞いたり、レポートや論文を書いたり、プレゼンテーションをしたりするのは無理…‼

ぜひ一度、そういった学生には大学の授業を見学してほしいものです。

 

まずはN2に合格するレベルでないと、大学は厳しいですね。

 

実際に日本人が知っている有名大学に合格するのは、ほんの一握りで、かなり優秀な人たちです。

 

 

 

 

何でもそうですが、留学で一番強いのは、明確な目的と計画を立てて来日している人です。

 

そういう人はアルバイトをしていても、授業で積極的です。

アルバイト先でも、日本人とよく会話をして、新しい言葉を覚えてきます。

日本語能力試験にも合格し、希望の大学に通ります。

 

いろいろな留学生がいますが、彼らの人生がいい方向に向かうよう、指導していきたいです。

 

機械が苦手でもホストになれる!Zoom基本の使い方(PC版)

 

この記事は、機械に苦手意識を持っている先生方が、パソコンでのZoomの基本的な機能を使うところから、ホスト(会議の主催者)になるまでの流れをまとめたものです。

 

私自身が、勤務校の先生方と練習した内容をもとに作りました。

先生同士や、ご自身での練習にお役立てください。

 

 

 

これができればホストになれる!!!

 

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はじめる前に

①一緒にZoomをやる人との連絡手段を持っておく

Zoomだけだと、トラブルが起きた時に困るので、LINEやFacebookなどの連絡手段を持っておきましょう。メールよりも送受信のスピードが速いので、便利です。

 

②せめてカメラに映る範囲の、自分の後ろを片付けておく

部屋の背景に見られたくないものがあるかもしれません。ビデオ通話を始める前に、せめて背景に映る部分は恥ずかしくないようにしておきましょう。

また、パソコンやスマホを動かしたり、鏡になるものが画面に映ったりすると、部屋全体が見えてしまうかもしれません。特に、女性は洗濯物が映らないように気をつけましょう。

 

③同居人に静かにしてもらう

意外とマイクの音を拾うので、相手からすると、遠くの話声や生活音が気になります。話していないときは、ミュートにすることもできます。

 

 

では、いよいよアプリをインストールしましょう!!

 

 

 

1.Zoomをダウンロードし、無料登録する

 パソコン・スマホどちらもダウンロードしておくといいです。

 

パソコンのほうがもちろん操作がしやすく安定するのですが、スマホのほうをダウンロードしておくと、学生からの見え方が確認できます

 

パソコンから

①公式ホームページ「Zoomミーティング」を検索

https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

②「ミーティング用ズームクライアント」をダウンロードする→インストール完了!

③無料サインアップ(登録)する

 

スマホから

①アプリをダウンロードする

iPhone→Zoom Cloud MeetingをApp Storeからダウンロード

https://apps.apple.com/jp/app/zoom-cloud-meetings/id546505307

Android→Zoom MeetingsをGoogle Playからダウンロード

https://play.google.com/store/apps/details?id=us.zoom.videomeetings&hl=ja

②無料サインアップ(登録)する

 

 

登録方法についての詳しい説明はこちら

https://symphonict.nesic.co.jp/workingstyle/zoom/zoom-login/

 

 

 

2.まずは会議に招待してもらって、参加しよう

友人や同僚などといっしょに練習するのが手っ取り早いです。

機械が得意な人やZoom経験者に声をかけ、いっしょに練習しましょう。

 

パソコンから

ホストにURLを送ってもらい、クリックする。(IDとパスワードを入力するよりも簡単)

自分専用PCの場合、パソコンにLINEをインストールしておき、LINEにURLを送ってもらうと便利。

 

スマホから

※今回の記事では、パソコンでの操作を説明しています。

ホストに送ってもらったURLをクリックし、SafariGoogle Chrome開く。

IDとパスワードを入力しても可能。

 

 

3.ビデオと音声に参加

ビデオに参加

ビデオカメラがオフになっていたら、左下ボタンで[ビデオカメラの開始]を押します。

 

オーディオ(音声)に参加

招待された人は、自分の音声がミュートになっているかもしれません。

 

左下のマイクの絵のボタンで[オーディオに参加]

→[コンピューターオーディオのテスト]で相手の音と自分のマイクをテスト

→[コンピューターでオーディオに参加]

 

ここで誰かの音声やビデオに問題があれば、LINE等の連絡手段で伝えましょう。

 

音声を調節する方法

マイクの絵のボタンの右側をクリックし、一番下の[オーディオ設定を変更する]

 

スピーカー:相手の音声を大きくする

マイク:自分の音声を大きくする

 

相手の音声が聞こえない

まず、自分のスピーカーの音やパソコン本体の音量が小さくないか、確認しましょう。

それでも聞こえない場合、相手がミュートになっているかもしれません。

 

自分の声が聞こえないと言われた

自分の音声がミュートになっていませんか。または、マイクの音が小さくないか、確認しましょう。

それでも聞こえないと言われたら、相手のスピーカーが小さいかもしれません。

 

 

これで、Zoomに参加できました!!

他の参加者と、少し会話をしてみましょう。

 

 

 

4.ビデオの調整

 ギャラリービューとスピーカービュー

右上に、[ギャラリービュー]または[スピーカービュー]とあります。

見やすいほうにしましょう。

 

ギャラリービュー:みんなの顔が均一のサイズで見える

スピーカービュー:話す人の顔だけが大きく見える

 

ビデオの固定

一人の話だけ集中して聞きたいとき、映る人を固定することができます。

 

①ギャラリービューにして、話を聞きたい人の顔のところにカーソルを持っていく。

②その人の顔の右上の[…]ボタンから[ビデオの固定]を選ぶ。

 

 

 

5.[反応]ボタンと[手を挙げる]

 [反応]ボタン

下の[反応]ボタンを押すと、「拍手」や「いいね」の絵のボタンが出てきますので、押してみましょう。

 

例えば、何か質問をして「はい、の人はGOODボタンを押してください」などの使い方ができます。

 

 

[手を挙げる]

ホストにはありませんが、参加者は[手を挙げる]ボタンがあります。

下の[参加者]ボタンを押して、見つけてみてください。

 

大人数だと全員ミュートにして参加させるので、答えが分かった人に手を挙げてもらうことができます。

 

 

 

6.名前を変える

[参加者]ボタンを押すと、画面の右側に参加者リストが出てきます。

自分の名前にカーソルを持っていくと、[詳細]から[名前の変更]ができます。

 

授業開始時、学生の出席確認をするときなどに使えます。

 

 

 

7.チャット

 [チャット]ボタンを押して、何かメッセージを送りあってみましょう。

 

注意するのが、送信先を「全員」にすることです。

特定の人に送ってしまうことがあります。

 

また、[ファイル]ボタンで画像やその他のファイルが送信できます。

 

 

 

8.画面や音声を共有する

画面共有という機能を使って自分で操作すると、webのブックマークやデスクトップが見えることがあります。

 

画面共有の前に、デスクトップやwebのブックマークを見られてもいいかチェックしておきましょう。Webで新しいタブを開くと、ブックマークが表示されてしまうのでご注意ください。

 

 

画面を共有する

[画面を共有]ボタンを押し、相手に見せたい画面を選択し、右下の青い[共有]ボタンを押します。

 

一つの画面しか共有されないというのがいいですね。

 

音声を共有する

画面と同時に、音声を共有したいときは、上記に加え、左下の[コンピューターの音声を共有]にチェックしてから右下の[共有]ボタンを押します。

 

音声のみ共有したいときは、[画面を共有]>[詳細]>[コンピューターサウンドのみ]>[共有]を押します。

 

 

他の人の画面共有を見ながら、同時に他の操作もしたい

キーボードの左上のEscキーを押します。

 

 

9.レコーディング

欠席した学生用や、授業見学の代わり、自分での振り返りにも使えます。

 

下の[レコーディング]ボタンを押すと、録画されます。左上に「レコーディングしています」という点滅ボタンが出ます。

 

レコーディングされたものは、フォルダのアプリから入って、

ドキュメント→Zoom→レコーディングした日付のファイルを選択すると、あります。

 

10.ブレークアウトセッションでグループワークをする

 

こちらは、ホストがオンラインで各部屋に振り分けて、ペアワークやグループワークができるものです。

 

ホストになる前に、初期設定を変更しておく

WebサイトからZoomのアカウントにサインイン

→個人>設定>ミーティングにて(詳細)>ブレイクアウトルーム

 

ブレイクアウトルーム]をONにし、[スケジューリング時にホストが参加者をブレイクアウトルームに割り当てることを許可する]にチェックします。

 

あなたがホストとして 新しいミーティングを開いたときに、ミーティング画面に[ブレークアウトセッション]ボタンができていることを確認してください。

 

※参加者と、この初期設定をしないままミーティングを始めたホストの画面には、[ブレークアウトセッション]ボタンが出てきません。

 

ブレークアウトセッションのやり方

この部分はホスト向けの内容です。

参加者は、ホストに部屋を割り振ってもらいましょう。

 

[ブレークアウトセッション]を押す

 

②ホストは、参加者の部屋の割り振りを[手動]にし、[セッションの作成]

自動でもできます。

 

グループの作成

作成したいグループ数に合わせて、下の[セッションの追加]を増やします。

 

メンバーを選ぶ

各グループのところにカーソルを持っていき[割り当て]を押して、メンバーを選択します。

 

[オプション]で細かい設定を変更

初期設定で[分科会室を閉じた後のカウントダウン]が60秒になっています。

これでは、ホストがグループワークを終了させた後も、60秒の猶予が与えられることになるので、15秒など短く設定するのがおすすめです。

※分科会室=グループの部屋、ブレイクアウトルーム

 

他にも[オプション]で変えたいところがあれば変更してください。

 

※詳細はこちらのホームページの「6.詳細設定」をご覧ください。

zoom-shukyaku.com

 

[すべてのセッションを開始]

 

各グループに、ホストも参加する

各グループの名前の右側に[参加]ボタンがあるので、ホストも各グループの様子が見られます。

参加したグループから出たいときは、右下の[ブレークアウトセッションを退出]を押します。

 

グループワークを終了する

各グループに参加した後、メインセッション(最初のミーティング画面)に戻ると、ブレイクアウトセッションのタブが消えていることがあるので、もう一度[ブレークアウトセッション]ボタンを押します。

 

[すべてのセッションを停止]で、グループワーク終了のカウントダウンが始まります。

その後、自動でメインセッション(最初のミーティング画面)に全員が戻ってきます。

 

セッションを開始前の[オプション]で、事前に時間を決めておくことも可能です。

 

 

 

 

ここが一番の難関だと思いますので、ホストになったら何度か練習しておきましょう。

 

ちなみに、画面を共有しながら、このブレークアウトセッションをすることはできませんのでご注意ください。

学生にあらかじめプリント等を渡しておくか、学生自身がメモをとりながら、グループワークをすることになるでしょう。

 

 

 

1.ホストになり、他の参加者を招待する

最後に、ご自身がホストになってみましょう。

 

①デスクトップにあるパソコンのアプリをクリックし、サインインする

 

②ホーム画面にある、+マークの[新規ミーティング]を押す

※[ミーティング]ではないので注意

 

③画面左上の、小さい[i]インフォメーションマークから、招待URLまたはIDとパスワードをコピーし、LINE等の連絡手段で参加者に送る

 

④参加者が順次、待機室に入ってくるので許可する

 

ホストになったら、全員をミュートにする機能や、ブレイクアウトセッションを試してみましょう。

 

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ここまでマスターできれば、ホストになっても怖くありません!!

練習あるのみです。

同僚や友人と練習をして、模擬授業をしてみましょう。

 

参考になると幸いです。

 

 

日本語教師のキャリアプラン~日本語教師は職業ではない?~

 

 

 日本語教師になりたいと思ったきっかけは、人それぞれだと思います。

 

・国際交流が好きで、外国人と関わる仕事がしたい

・もともと教育に携わっていたが、外国人に教えたい

・日本語が好きで、日本語を世界に広めたい

・海外に住んでいるので、現地で仕事をしたい

 

働き始める前に、日本語教師として働く自分の姿を想像し、わくわくすることでしょう。

 

 

しかし、その前に、日本語教師としてどんな働き方がしたいのか考えましょう。

 

 

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キャリアプランが明確でない場合、業界の浮き沈み、勤務校に振り回されかねません。

 

 

 

 

1.なぜキャリアプランを考える必要があるのか

 

日本語教師は職業ではない、生き方だ。」

 

という有名な言葉があります。

※詳しくは、細川英雄氏の『日本語教育と日本語事情』(明石書店 ,1999年)をご覧ください。

 

 これは、非常勤で働いていても生活は厳しい。

専任で働いていても、仕事量のわりに給料が少ない。

つまり、この職業では、安定した収入を得ながら、ワーク・ライフ・バランスを保てる人が、非常に少ない。

それでもこの仕事を選ぶのは、学生や日本語に対する情熱があるからだ。

 

という意味だと私なりに解釈しています。(この業界の現状を変えないといけないと思っています)

 

 

 

これに対し、 

じゃ、自分で「職業」を作ればいいじゃん!

というのが私の答えです。

 

 

 

「医者」「教師」「研究者」など、昔からある職業もあります。

 

しかし、インターネットの普及とともに、プログラマー、Youtuber、ブロガーなど、新たな職業も台頭してきました。

 

 

何も、既存の職業や働き方にこだわる必要はないと思っています。

 

 

 

非常勤やオンライン講師の場合、経済的な危機や災害が訪れたとき、収入の保証があるのでしょうか?

 

あるいは、専任としてただやみくもに働いていても、学校が経営に行き詰まった場合、どうなるのでしょうか?

 

 

そこで、日本語教師としての働き方を見直す必要があります。

 

 

国内の動向を気にしつつ需要を見極め、常に先を考えて、教師として学びながらも、キャリアアップをしていかなければいけません。(これは今、自分にも言い聞かせています…!)

 

 

 

2.キャリアプラン

 

では、具体的にはどのようなキャリアプランがあるのか?

私の知っている限りの事例をご紹介します。

 

パターン1…フリーランス/正規雇用/経験を積む

 

※これらを組み合わせれば、安定・高収入にもなります。

 

国内

日本語学校の非常勤・常勤

・日本の小中高で、外国人児童生徒等に対する日本語指導員

・5年以上の経験を積み、日本語教師養成講座の講師(時給 高)

日本語教師になりたい人向けにキャリアコンサルティング

 

国内外問わず

・大学院で日本語教育修士を取得し、大学の非常勤講師(時給 高)

・オンラインやプライベートレッスン

 

海外

・海外の日本語学校で数年勤務(2年以上勤務が条件のところが多い)

EPA日本語講師としてインドネシア・フィリピンに7か月程度派遣

・JICAの長期/短期ボランティアとして参加(2~3年の日本語教師経験が条件の場合が多い)

 

 

パターン2…安定

・非常勤として勤務している学校/新規校や拡大中の学校を見つけ、専任になる

・3年以上の専任の経験を活かし、勤務校または新規校で教務主任になる

 

 

パターン3…発展/高収入

日本語教育のエキスパート

・教育に関する5年の経験を活かし、日本語学校を立ち上げ、校長になる

・大学院で博士号を取得し、大学教員になる

 

経験を生かして別の分野に

・経験を活かし、留学生・外国人向けの教育・進学・就職等に関する会社・団体に就職する

・留学生・外国人向けの教育・進学・就職等に関する会社・団体をつくる

・専任で働いた時の留学ビザの知識を生かして行政書士になる

 

※待遇については今後、また詳しい記事を書きたいと思います。

 

 

 

・パターン1のものを組み合わせる

・パターン1 → パターン2 → パターン3

・パターン2 → パターン3

・パターン1 → パターン3

 

というキャリアプランはどうでしょうか。

 

どの働き方が正解、ということもありません。

 

 

日本語教師+αの働き方もいいですし、

日本語教育のエキスパートになるのもいいですし、

これまでの経験を生かして転職・独立という方法もあります。

 

この業界に入りたい方、すでに入っているよという方は日本語教育や外国人・留学生のサポートに携わりたい」という志はきっと同じだと思います。

 

みんなで一緒に、新しい道を模索していきましょう。

 

 

他にも、こんな働き方もあるよー!!というのがあれば、ぜひ教えてください。