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日本語教師を始めてからのギャップ②業界の闇の部分も

 

お久しぶりになってしまいました!

今回は、日本語教師を始めてからのギャップその②です。

業界の闇の部分もやんわりとお教えしたいと思います。

 

その①はこちら

日本語教師を始めてからのギャップ①留学生のレベル - 日本語教師のちゃんねる

 

 目次

 

 

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1.家族と母国が大好きな人が多い

 

日本の若い人で、家族への愛を公に語る人はそんなに多くないと思います。

しかし、学生たちはいつも、家族に関する例文を作っています。

「家族に会いたい」「家族のために」「家族と電話する」…

 

また、両親が決めたので留学したという人もときどきいます。

 

もちろん親日家が多いですが、母国愛も強いため、しばらくは日本にいるけれど、いつか帰国したいと思っている人が多い印象です。

 

 

2.お金持ちになりたい

 

家族と同じくらい例文でよく上がるのが、お金のことです。

「お金持ちになりたい」と口癖のように言います。

 

一部の留学生は、金銭的な事情を抱えている場合があります。

 

しかし日本では、上陸後すぐに1週間28時間以内はアルバイトをすることが許されています。

世界的に見ても、留学生にアルバイトを許可するのはめずらしいことです。

 

アメリカ、カナダ、中国、フィリピン…基本的に不可

イギリス…1年以上留学など、各種条件あり

韓国…半年後から可能

 

日本政府は中小企業の人手不足解消ができるというメリットがあり、学生はできるだけ親に頼らず学費を稼ぎたいというwin-winの関係が出来上がっているようです。

 

しかしながら、目の前のお金よりも、学ぶことで将来的に稼げる人材になり、家族を助けたいという強い思いがある人も多いです。

 

 

 

3.日本の若者と同じでやりたいことが分からない、または目的が曖昧

 

ある国の学生Aさんは、

母国には私立大学がほとんどなく、国立大学ばかりで非常に狭き門だから、日本で経営学を学びたいと言っていました。

 

また、ある国の学生Bさんは、

母国には企業数が少なく、大卒でもまともな働き口が見つからないので、

日本で働いて、技術と知識を身に付けて、経験を積んでから日系企業で働くか、経営者になりたいと考えていると話していました。

 

 

しかしながら、一部の日本の大学生と同じように、目的なく、友人知人の話を聞いて、日本に留学すれば何とかなると思っている人や、経歴に箔をつけたいと考えている人も少なからずいます。

 

目的がないのに、逆によく留学する勇気が持てたな…!と思いますが。

 

 

または、目的が「とりあえずお店を経営する」というもので、何のお店をやりたいのか、どうしてやりたいのか、どうやったらお店を経営できるのかほとんど考えておらず、非常にざっくりとしている人もいます。

 

例えば、母国の料理のレストランを経営したいのに、母国の料理をほとんど作ったことがない。調理師免許もない。資金をどう集めるのか計画もない。という感じです。

 

でも、目的が何もないよりはマシかなと思います。

 

 

4.希望の大学や専門学校に簡単に合格すると思っている

 

ときどき日本語能力が全く足りないのに、大学の試験を受けたいと言ってくる学生がいます。

それは正直、大学の勉強をなめています。(笑)

 

ティーチャートークで話してくれている日本語学校の授業ですら、ついてこられていないのに、大学教授の話を聞いたり、レポートや論文を書いたり、プレゼンテーションをしたりするのは無理…‼

ぜひ一度、そういった学生には大学の授業を見学してほしいものです。

 

まずはN2に合格するレベルでないと、大学は厳しいですね。

 

実際に日本人が知っている有名大学に合格するのは、ほんの一握りで、かなり優秀な人たちです。

 

 

 

 

何でもそうですが、留学で一番強いのは、明確な目的と計画を立てて来日している人です。

 

そういう人はアルバイトをしていても、授業で積極的です。

アルバイト先でも、日本人とよく会話をして、新しい言葉を覚えてきます。

日本語能力試験にも合格し、希望の大学に通ります。

 

いろいろな留学生がいますが、彼らの人生がいい方向に向かうよう、指導していきたいです。